ゴッホを取り上げた映画・小説・展示会が続々公開!それぞれの特徴や見どころを紹介

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ゴッホを取り上げた映画・小説・展示会が続々公開!それぞれの特徴や見どころを紹介
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映画「ゴッホ~最期の手紙~」

なんと、全コマ油絵で制作されたというゴッホの生涯を描いたアニメーション映画。2016年のゴッホ記事でも紹介しましたが、ようやく今年11月に公開されました。アーティストたちによる62,450枚ものゴッホの絵画がスクリーン上で動き出す様はまさに圧巻です!

ゴッホはなぜ死んだのか?ゴッホの死の真相を探るアートサスペンス

この映画のもうひとつの特色は、ゴッホを描いた映画でありながらゴッホが不在であるということ。

主人公はゴッホではなく、ゴッホが親しくしていた郵便配達人の息子アルマン・ルーラン。弟のテオ宛に書いたゴッホの手紙を届けるため奔走するアルマンが、やがてゴッホの死の真相に迫っていくというストーリーです。

緊張感があり引き込まれるサスペンスなので、ゴッホファンはもちろん、ゴッホやその作品についてよく知らない人でも楽しめる内容となっているはず。

ゴッホ「アルマン・ルーランの肖像」

ゴッホ「アルマン・ルーランの肖像」


詳しい情報は公式サイトをご参照ください!
ゴッホ~最期の手紙~

展示会「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」

展示会「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」

日本人はゴッホが大好きなことで有名ですが、ゴッホも生前、日本に深く魅了されていたことをご存知でしょうか?

日本美術に多大な影響を受けたゴッホは、日本について書かれた小説を愛読したり、特に浮世絵版画に関しては自身もコレクションしていたほどの日本好きだったのです。

ゴッホの絵からわかる浮世絵との共通点とは

現在開催中の展示会「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」では、ゴッホが浮世絵からどのように影響を受け、どのように作品に盛り込んでいったのかを、構図や色彩の観点から多角的に解説しています。

さらに、第2部では多くの日本人がゴッホが最期の時を過ごした「オーヴェール」につめかけた当時の資料などが公開されています。「聖地巡礼」って、当時からあったんですね…こちらも興味深かったです。

ゴッホ「日本趣味:雨の大橋」

ゴッホ「日本趣味:雨の大橋」


歌川広重「大はしあたけの夕立(夏の部)」

歌川広重「大はしあたけの夕立(夏の部)」

開催概要

東京での展示会は1月8日(月)までと、かなり迫っております。足を運ぶ方はお早めにどうぞ!また、京都展は1月20日(土)から開催予定です!

  • 期間:2017年10月24日(火) 〜 2018年1月8日(月・祝)
  • 休館日:月曜日、12月31日(日)、1月1日(月・祝)
    ※ただし、1月8日(月・祝)は開室
  • 入場料(当日):一般 1,600円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1,000円
  • 会場:東京都美術館
  • 公式サイト:http://gogh-japan.jp/

小説「たゆたえども沈まず」

小説「たゆたえども沈まず」

「楽園のカンヴァス」や「暗幕のゲルニカ」などのアート小説の先駆けとして知られる原田マハが書いたゴッホの小説。弟テオとゴッホの純粋な絆をはじめ、ゴッホが深く魅了された浮世絵のこと、そのきっかけを作った一人の日本人画商「林忠正」の存在を明らかにしています。

個人的にはこの小説を読んだ後に展示会「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」に足を運ぶと、より日本や浮世絵へのゴッホの想いが伝わってくるのでオススメです!歴史や作品の予習にもなりますしね。

また、本の帯文にはなんと1枚で2名まで使えるゴッホ展の100円割引券がついてきますよ!

小説「たゆたえども沈まず」についてくる展示会「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」の100円割引券

切なすぎる兄弟の絆と天才画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」誕生に関わるひとりの日本人画商

この小説も映画「ゴッホ~最期の手紙~」のように、ゴッホの視点ではなく、ゴッホの弟テオや林忠正の助手である重吉の視点から語られています。そのため、ゴッホの人間性や彼が画家としていかに天才だったのかをより客観的に知ることができます。

自画像ではいつも眉間にシワを寄せて気難しそうな顔をしているゴッホですが、小説の中では感情豊かで人間臭く、実に活き活きと描かれているので、個人的にはぜひその点に注目してほしいです。

ゴッホ「包帯をした自画像」

ゴッホ「包帯をした自画像」


ゴッホ「渦巻く青い背景の中の自画像」

ゴッホ「渦巻く青い背景の中の自画像」

今でこそ「天才」の名を欲しいままにしているゴッホですが、生前は全く無名の画家なので、端から見るとかなりの「ダメ人間」なんですよね。転職を繰り返し、経済面では弟に依存し、そのくせ弟の仕送りの金を自分の酒代に替えてしまうという…。

ですが、そんなゴッホがただひとつ、何があっても決してやめないことがありました。それは芸術を愛すること。世間に認められずくすぶり続けても、常にどんな絵を描きたいか、そのためにはどうしたらいいかを考えています。

「ダメな人だな」と思う反面、「こんなにダメな人なのに、なんでこんなにいつも一生懸命でいられるんだろう」と思います。

ゴッホ「星月夜」

ゴッホ「星月夜」

何か大事を成そうとして、上手くいく人なんてほんの一握りです。皆、一生懸命やっている中でも無意識にどこかで限界を作ったり、妥協してしまったりするのではないかと思います。

つまずき、傷つきながらも自分が死を迎える最期の日まで、常に全力を出し切れる人は、世の中にどれだけいるのでしょうか。私にはそれこそが、天才を天才たらしめる不可欠な要素に思えてなりません。この作品のもう一人の天才である日本人画商「林忠正」も、どんな困難にぶつかっても、日本美術を世界中に広めるという信念を全力で貫いています。

林忠正と違って不器用なゴッホは何をやってもいつも上手くいきません。ですが、誰よりも純粋で、絵を描くことに関しては誰よりもひたむきで、誰よりも弟のことを愛しています。そんな彼のことを、誰も、どうしても嫌いにはなれないのではないかと思うのです。

長くなりましたが、とにかく必読の一作です!

たゆたえども沈まず (幻冬舎単行本)
幻冬舎 (2017-10-24)
売り上げランキング: 949

さいごに

映画・小説・展示会と各方面からクローズアップされたゴッホ。少しでも興味をもってもらえたらいいなと思います。以上、彩がお伝えしました!

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この記事を書いた人

彩のアバター UIデザイナー

自社メディアサイトのUIデザイナーを経てフリーランスとして活動しています。デザイン・コーディングからサイト運営・改善、バナー作成など色々やってました。

4歳の娘がいます。ゴッホとコーヒーとスナフキンが大好き。

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