「CSS Nite LP, Disk 25」参加レポート&Photoshop CS6の新機能「CSSをコピー」とCSSPsを比較

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アクセシビリティ

アクセシビリティ

(C)田中舘 一久

中根雅文さん、山本和泉さん、植木 真さんによるセッションです。
テーマは「アクセシビリティ」。

「アクセシビリティ」とは

Webアクセシビリティとは、基本的には、障害者がWebを利用できることである。もっと具体的にいうと、Webアクセシビリティとは、障害者がWebを知覚し、理解し、ナビゲーション(訳注:広義には、Webサイトのページ間やページ内を移動したり見てまわったりすること)し、インターラクション(訳注:Webに入力したり情報を受け取ったりしてWebを利用)できることである。

ウェブアクセシビリティ基盤委員会 / WAIC: Web Accessibility Infrastructure Committee より引用

特に、中根さんはご自身が全盲のスクリーンリーダー利用者ということもあり、生の声が聞けて大変貴重なお話でした。しかも、中根さんがいつもスクリーンリーダーで情報を聞いている速度の速いこと速いこと!とても驚きました。

でも、音だけでインターネットから情報を得る時には、色々なつまづきもあるそうです。例えば画像で作られた表やグラフからは情報が得られない、「1/2(1月2日)」などと書かれた日付を稀にスクリーンリーダーが「にぶんのいち」と読んでしまう、などということです。

そういった事も考慮しながら、作り手は制作を進める必要があります。それが、「アクセシビリティ」の向上につながっていきます。

なんだかこうして聞くと難しそうに感じてしまいますが、意外とそんなこともなく、むしろ「あたりまえ」のことばかりのようです。それは植木さんがとてもわかりやすくお話してくださいました。

下記のリストはJIS X 8341-3の達成基準であり、どれも達成等級AまたはAAのものばかりだそうです。

アクセシビリティ チェック項目10

  1. 開始タグと終了タグがある
  2. ID(id 属性値)はユニークな値にする
  3. 一つの要素に同じ属性を重複させない
  4. ページタイトルは、ウェブページの内容が分かるよう に記述する
  5. 見出しやリストなどの文書構造をマークアップする
  6. リンクテキストは、リンク先が分かるように記述する
  7. 画像に代替テキストを提供する
  8. キーボードだけでも操作できるようにする
  9. 文字色と背景色のコントラストを確保する
  10. エラーメッセージでは、エラー箇所とその修正方法を 説明する

あれ、意外といつもやっていることだな、と思いますよね。
ですが、私なんかは代替テキストなどはわかっていても、つい面倒になってしまって「つけなくてもいいか…」と思ってしまいがちです。この部分の気のゆるみは、引き締めていかなければと思いました。

植木さんはアクセシビリティがいずれ意識せずとも「あたりまえ」としてみんながとらえてくれたらいいと思っているそうです。たしかに、決して難しいことではないので、私も普段から実践して、いずれ「あたりまえ」のこととして制作の一部にしようと思います。

ツールと制作環境、電子書籍2012-2013

ツールと制作環境、電子書籍2012-2013

(C)飯田昌之

こちらはCSS Niteの主催者である鷹野さんのセッションです。DreamWeaverやFireworksなどのAdobe製品や、電子書籍についてのお話でした。

特に私の胸を打ったのはPhotoshopのお話。先日、ついにPhotoshop CS6にFireworksのようなCSS3書き出し機能が登場しましたね!今まで「Fireworksはいいなあ〜」と指をくわえていたので、Photoshopメインで制作している私としてはとってもとっても嬉しいです!

ところで、CS6以前にも、PhotoshopにはCSS3を書き出すプラグインがあったようなのです。みなさんご存知でしたか?私は鷹野さんのお話を聞いて初めて知りました。

CSS Hat

CSS Hat

こちらは有料のプラグインのようです。なんでも、ベンダープレフィックスに対応しており、SaSSやLESS、Stylusにも対応しているのだとか!また、Photoshop CS4から使うことが可能です。

CSS3Ps

CSSPs

こちらはフリーのプラグインです。Photoshopからブラウザを通してCSSのコードを抽出してくれます。CS3から使えるという所も嬉しいですね。

「Photoshop CS6」と「CSS3Ps」を比較してみる

今回は、Photoshop CS6と無料プラグインのCSS3Psを比較してみます。
下記のボタン(文字ではなく、角丸のほう)のコードを抽出してみたいと思います!

ボタン

Photoshop CS6

Photoshop CS6は簡単です。
オブジェクトを選択し、レイヤーパレット上で右クリックして「CSSをコピー」を選択します。すると、クリップボードにCSSが保存されますので、エディタか何かにペーストしましょう。

PhotoshopCS6 画面

抽出されたコードはこちら。
レイヤーの名前付けをサボったため、「角丸長方形」になっているのは見逃してください。


.角丸長方形_1 {
  border-style: solid;
  border-width: 1px;
  border-color: rgb( 121, 189, 55 );
  border-radius: 6px;
  background-image: -moz-linear-gradient( 90deg, rgb( 144, 223, 72 ) 0%, rgb( 118, 210, 28 ) 11.743%, rgb( 167, 247, 108 ) 100%);
  background-image: -webkit-linear-gradient( 90deg, rgb( 144, 223, 72 ) 0%, rgb( 118, 210, 28 ) 11.743%, rgb( 167, 247, 108 ) 100%);
  box-shadow: 0px 0px 5px 0px rgb( 11, 1, 4 );
  position: absolute;
  left: 104px;
  top: 49px;
  width: 328px;
  height: 98px;
  z-index: 6;
}

CSS3Ps

お次はCSS3Psです。使うには、プラグインを公式サイトからダウンロードし、Photoshopにインストールしておいてくださいねー!

CSS3Psもまずオブジェクトを選択します。
その状態から、メニューバーの「ファイル」→「スクリプト」→「CSS3Ps」を選択。

CSSPs PhotoshopCS6画面

すると、ブラウザが立ち上がります。ここで少し待ちます。

CSSPs画面

できましたー!

CSSPs画面

抽出されたコードはこちら。
若干Photoshopよりも細かく指定されていますね。


角丸長方形 1
{
	width: 330px;
	height: 100px;
	-webkit-border-radius: 6px;
	-moz-border-radius: 6px;
	border-radius: 6px;
	background-color: #faf5ed;
	-webkit-box-shadow: 0 0 5px rgba(11,1,4,.46), inset 0 0 1px rgba(255,255,255,.84);
	-moz-box-shadow: 0 0 5px rgba(11,1,4,.46), inset 0 0 1px rgba(255,255,255,.84);
	box-shadow: 0 0 5px rgba(11,1,4,.46), inset 0 0 1px rgba(255,255,255,.84);
	border: solid 1px #79bd37;
	background-image: -webkit-linear-gradient(bottom, #90df48, #76d21c 12%, #a7f76c);
	background-image: -moz-linear-gradient(bottom, #90df48, #76d21c 12%, #a7f76c);
	background-image: -o-linear-gradient(bottom, #90df48, #76d21c 12%, #a7f76c);
	background-image: -ms-linear-gradient(bottom, #90df48, #76d21c 12%, #a7f76c);
	background-image: linear-gradient(to top, #90df48, #76d21c 12%, #a7f76c);
}

比較してみた感想

やはりPhotoshopのほうが速いし手軽ですね。いちいちブラウザ立ち上げたり、待たなくてはいけないのが面倒、という人はPhotoshopのほうがオススメかもしれません。

ですが、私は抽出されたコードについてはCSS3Psのほうが好みです。個人的にグラデーションのベンダープレフィックスが主要ブラウザほぼ全て抽出できるのがいいなあ、と。あと、内側のbox-shadowはPhotoshopは書き出してくれないので、その辺もCSSPsに軍配が上がります。

また、Photoshopで抽出すると、別にそんなつもりで作ったわけではないのですが、「position: absolute;」になっているのが疑問でした。

ところで、私は今回「幅330px・高さ100px」のオブジェクトを作ったのですが、なぜかPhotoshopでCSSを抽出すると下記のように「幅328px・高さ98px」になっていて、「なぜかなあ?」と思っています。CSSPsは「幅330px・高さ100px」として抽出されました。

  width: 328px;
  height: 98px;

外側に1pxのborderをつけているので、たしかに場合によってはコーディングの際はその分2pxずつ要素のサイズを小さくしなければいけない時があるのですが、もしかしてそれを見越しての心くばりなのでしょうか…?だったらすごすぎる!

なお、「CSS Hat」については検証できませんでしたが、有料なだけあって、PhotoshopやCSSPsよりできることが多いみたいです。気になる方はぜひ試してみてください!

さいごに

レビューを書くのが遅くなりましたが、「CSS Nite LP, Disk 25」は本当に盛りだくさんの内容でとても勉強になりました!

初めての参加だったので、ついて行けるか不安でしたが、時間がすぎるのがあっという間でした。来年もWebのお仕事を楽しみながら、頑張っていきたいと思います。

ではでは皆さま、よいお年をお過ごしください!来年もよろしくお願いします!

以上、彩がお伝えしました!

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この記事を書いた人

彩のアバター UIデザイナー

自社メディアサイトのUIデザイナーを経てフリーランスとして活動しています。デザイン・コーディングからサイト運営・改善、バナー作成など色々やってました。

4歳の娘がいます。ゴッホとコーヒーとスナフキンが大好き。

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